プログラマの横浜です。
ここ数年、サウンドプログラムを担当する事が多かったので
どのような事をしているのか簡単にお話したいと思います。
サウンドプログラムとは
サウンドプログラムとはBGMと効果音の再生を制御するプログラムの事です。
(実際には幅広く色々な作業がありますが、そのあたりの説明は割愛させて頂きます。)
映画やドラマでは決められたタイミングでBGMや効果音が再生されますが、
ゲームではプレイヤーの行動や入力によってBGMの再生のタイミングや流れる長さが
変わったり、同時に様々な効果音が再生されたりします。
プレイヤーがどのように行動をしてもBGMや効果音が違和感なく、
気持ちよく再生されるように制御するのがサウンドプログラムの大事な仕事です。
BGMの制御
例えばRPGではフィールド、街、戦闘、イベントなど様々なシーンがありますが
それぞれの場面で適切なBGMが流れるようにします。
レベルアップのファンファーレや重要な効果音が鳴っている時は、それらが聞こえ
やすくなるようにBGMの音量を下げたり、BGMを停止する時はフェードアウトを
するなど、音量コントロールを常に行っています。
そしてゲームならではの制御として、インタラクティブな再生があります。
ピアノ、ギター、ドラムのパートがあるBGMを再生しているとします。
静かな場面ではピアノのパートのみ音量を上げて、他のパートの音量を0に、
そこからだんだん賑やかな場面になってくると、ピアノの音量を0に下げて
ギターやドラムの音量を上げて楽しい感じにしていきます。
また、怖い場面の時はテンポをゆっくりにして、逆に盛り上がる場面ではテンポを上げていきます。
このようにプレイヤーの操作や状況によって、BGMを変化をさせて没入感を高めるようにします。
効果音(SE)の制御
効果音には色々な種類があります。
UIを操作する時のカーソル移動音や決定音などのシステム音。
雨や風の雷などの環境音。
キャラクターを操作して発生される足音などのプレイヤー音。
他にも敵やモンスターから発生される音、エフェクトから発生される音など様々です。
種類も多いですが数も多く、RPGでは一つのゲームで数千個から数万個の効果音がある場合もあります。
効果音は、そのまま再生するだけではなく、
右の方向から鳴っている音は右方向から聞こえるように、
遠くで鳴っている音は音量を小さくしたり、
洞窟のような場所では音を響かせたり、
ゲームの状況にあわせてリアルタイムに音を変化させて再生しています。
効果音はゲーム内の様々な場面で再生されていきますが、
ゲーム機には同時に発音できる数に制限があります。
プレイヤーの操作次第では、同時に発音できる数の上限をオーバーして
再生できなくなってしまう場面があります。
そこで状況に応じて必要な効果音を破綻なく再生させる仕組みを作るのも
サウンドプログラムの仕事となります。
さいごに
ものすごく簡単にでしたが、サウンドプログラムの仕事を説明させて頂きました。
ゲームを遊んでいて、意識して効果音を聞いている人は少ないと思いますが、
違和感なく気持ちよくユーザーの耳の届けているのはサウンドプログラムや
楽曲・効果音制作者の努力があるからこそだと思います。